2016-11-24

足りないくらいがちょうどよい。



ゆうべは知人と今年さいごの外食。三週間ぶりの夜の街はずいぶん街路樹が熟していて、ほとんど散ってしまったものもちらほら。

帰宅してから塚本邦雄の短歌と文章を読む。塚本邦雄はとても苦手だ。もともとわたしは苦手なものが大変多い人なのだが、塚本の場合どのへんが苦手なのかというと、仕事量が尋常でないところ。もう10冊以上読んでいるのにいっこうに著作が減らない。実は何冊本を出しているのか調べようとしたこともある。ところが書籍一覧を目にした瞬間、心がシャットダウンを起こして数えるのを止めてしまった(主要著作だけでこの量だ。頭がどうかしてる)。わたしの好みとしては作家一人につき10冊くらいまでがちょうどよく、それをすみずみまで味わい尽くして、そのあとは、あーあもう読むとこなくなっちゃった、さみしいな、さみしいな、もっと読みたいよう……とせつない余韻に浸りたい。それなのに塚本ときたら「まだこんなにあるんですか!」と叫ばせようとするんだもの。困る。