2016-12-15

生活と労働



3年くらい前まで、生活している、という実感をもったことがなかった。さいきんは少しわかってきたけれど、以前は人生に《ルーティン》を感じたことがなかったのである。

面白いのが、同居人も同じらしいこと。結婚してから、ずっと旅をしている感じ。結婚して、新婚旅行に出て、そのまま家に帰れなくなった心持ちというのがぴったりだ。

同居人は生活だけでなく労働の実感も湧いたことがないらしい。そうとう紆余曲折の多い人で、世間で言うところの社会経験も豊富なのだけれど。それなのに、わたしが「お仕事ごくろうさま」とねぎらうと「そういうのやめて。僕、いままでいちども自分が『働いてる』って思ったことないから」と言う。かならず。

無政府の夢から覚めてばななの木  長谷川裕