2016-12-28

カモメと天才



このあいだ福島泰樹の「あおぞらにトレンチコート羽撃けよ寺山修司さびしきかもめ」を引用したのは、実はカモメの話をしたかったのではなく堀田季何の

underdog(まけいぬ)になるためだけに登場し姫川亞弓まさしく天才  堀⽥季何 (*姫は正字)

って膝をばんばん打ちたくなる歌だよね、と言うつもりだった。

ちなみにこれらの歌の共通点は、下の句の7・7が《人名+その人の性》になっていること。それだけ。

堀⽥の歌、姫川亞弓の身を切るような真剣勝負の人生とその孤独とを、かくも簡潔に言い当てたところが凄い。まさしく天才、というど直球の決めゼリフもいい。芸術至上主義者であることを許された、神に選ばれし賤民亞弓。泣ける。

性が天才であることだなんて、またそれゆえにunderdog(まけいぬ)だなんて、こんな大胆なマニフェストを結句体現止めでキメちゃうんだから、ほんと読むたびに「うふ♡」って感じ。