2017-02-13

早春と花



2月に入ると、市場から道端まで、至るところでミモザと黄水仙が売られはじめる。

花を育てているのは、その昔イタリアのなんとかいう村から移住してきた人々。この町の山の方に固まって住んでいるせいか、いまでもそのエリアには少なからず自治集落的な雰囲気が残っている。

彼らは毎日山を降りてきて市場で花を商うのだが、ミモザと黄水仙だけはどういうわけか他の業種の人  八百屋、香辛料屋、蜂蜜屋、石鹸屋、缶詰屋、香水屋、油屋などなど  も店先で売っている。ふしぎ。

一般家庭の人も、自分の家に咲いたのをちょっと手折って人に配ったり、教会の前なんかで売ったりしている。このふたつの花は、他の植物とステータスがぜんぜん違うみたいだ。

ミモザ咲き海かけて靄 (もや) 黄なりけり  水原秋桜子