2017-09-14

木彫りを追って



本日のスピカ「かたちと暮らす」は木彫りの熊の話。それで思い出したのは、昔、同居人と結婚しましたときに、知床半島から網走に抜ける新婚旅行に出かけたこと。

わたしは北海道生まれで、子供時代はわりと引越しが多かったのですけれど、どういうわけかいつもアイヌ文化圏の土地ばかりで、ニブフ族(ギリヤーク族)やウィルタ族については書かれたもの以外なにも知らなかったんです。それで良い機会だからということで、オホーツクの旅に出たのでした。

アイヌ文化圏の住人にとって、ニブフの木彫りはとてもキュートで少しさみしい。またセワポロロのような観光用の人形にすら「ここには別の文化をもった人が住んでいたんだ」と感じたりもします。当時はダーヒェンニェニ・ゲンダーヌ氏が始めたウィルタ文化資料館「ジャッカ・ドフニ」もまだやっていまして、わたしたち夫婦は、とりあえず網走刑務所を押さえたのち、北方民族関係の施設をいくつか回ったのでした。

余談。わたし、梅棹忠夫の書くものって好きじゃないんですが、1993年の国際先住民年のとき、アイヌ文化の企画を北海道以外の博物館でやってのけたのが彼のいた民博だけだったことは、本当に偉いなと思います。当時はまだ旧土人保護法(!)があったから、なおさら。

シロカニペ待ちかね宝船にのる  小津夜景