2019-10-05

読書について





こゑといふこゑのゑのころ草となる  夜景

スマートフォンを新しくしました。さっそく写真を撮ってみると悪くない感じ。上は夜の室内なのですが、以前のスマートフォンは明かりの下だと色が変になっちゃったんですよ。でもこれはいいかも。ピントもいい。うん。

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土曜日の読書「読書、ある〈貧しさ〉との戦い」更新。引用はヘルマン・ヘッセ『ヘッセの読書術』より。ヘッセというと自意識の問題を扱う人といったイメージで、少女のころは少しも共感できなかったです。だって自意識の問題というのはものすごく恵まれた境遇の悩みですよね。貧乏な人や病気の人はそんなこと悩んでいる余裕なんてないですから。あと女性一般には許されない自由を最初から得ている人々のロマン主義だとも感じていました。で、自意識よりもはるかに下位の次元で社会の抑圧から解き放たれること、自由になることを模索していた少女としては、ヘッセって政治性に欠けているなあというのが率直な感想だった。あ、もちろん現在は、もっと豊かな感想をもっています(為念)。とくに雲を観察した文章が好きで、どれを読んでも生まれ変わるような心地がします。

私は自分の好きな人の読んでいる本を読むのが好きです。読書する理由が〈あなたまかせ〉だと気分が軽くなるのかすんなり読めるんですよ。逆に自分で選んだ本はつまらないことが多い。自宅にある本もほとんど読んでいません。本を買う基準はこちらに書いたようなスタンス。古道具と一緒です。