2024-03-28

ファンファーレを胸に秘めて





前の日記に書いた冬泉さんの誕生日祝い連句、羊我堂さんが画像にしてくださいました。燕がかわいい。そしてみんな相変わらず芸達者。わたしは根っからの地味な性格なので、この華についていくのがたいへん…。

毎晩、布団をかぶって「ああ。明日の朝ごはんがたのしみだなあ」とわくわくしながら眠りにつく。今朝の主食ははじめてのパン屋さんのパン・ド・カンパーニュで、手造りの石窯で焼いたという味はまあまあ。まあまあ、はわたしの中ではかなりいいほう。午前中は水野千依『イメージの地層』を読みながら原稿書き。昼は水餃子をつくる。皮がぶ厚くてごろごろしていた。午後は4キロ走ってヨガをして服を着替えて電車にのる。向かい側に腰掛けている9歳くらいの少女が一心不乱になにか読んでいた。そっと盗み見るとアガサ・クリスティ『そして誰もいなくなった』。おおっ。思わず心の中で、

てれれって
とろろっと
ぷるるっぷ
たったー

と盛大なファンファーレを少女に捧げ贈る。ほわんほわんと反響するファンファーレを胸に感じながら電車を降りて、図書館で原稿の続きを書く。夜は写真の整理をする。4年前にはじめたインスタグラム、根気がなくて上手く活用できていなかったのだけれど、これから週2回は投稿したいと思っている。

2024-03-09

『ロゴスと巻貝』刊行記念歌仙「初凪の巻」



『ロゴスと巻貝』刊行記念歌仙「初凪の巻」が満尾しました。わたしも挙句だけ参加させてもらっています。


『ロゴスと巻貝』に登場するモチーフが主旋律。そこへ句集『花と夜盗』をフレーバーとして使っていただいたようで。ありがとうございます。しかしそれにしてもみなさん上手い……いや本当にこれ上手すぎやしませんか? やりたい放題なのに独りよがりじゃない。次の連衆がうちやすいボールをちゃんと上げていく。博愛と連帯を感じさせるという意味でとても美しい歌仙です。わたしの挙句は神祇釈教も用意したのですが、 冬泉さん曰く「りゑさんの「巫山戯」がその役を果していると解しましょう」とのことで紙風船の句が採られました。

ガザを知らない二十四時間 冬泉
×○(ミッフィーのくちびるドラえもんのはな) 羊我堂
奢霸都館開店行列冷まじく りゑ
許されぬ恋だとばかり思ひ込み 岳史
喜喜昔圖古茶壺(ききとしてむかしゑがいたふるちやつぼ) 未来
エピタフのtu fui ego eris すり減つて 季何
確定申告ボイコットすれば花 胃齋

2024-03-08

強い夢、あるいは何かに向かおうとする心






嵐の去った海には石や木が散らかっている。岩の上で釣りをする家族、椅子に座ってお茶する女たち、家づくりをする少年たち、皆それぞれに遊ぶ。


誰かが積んだ石の塔。


別の場所にも家をつくる少年がいた。


原始と抽象とのあわいに心が立ち現れる。強い夢に似た、何かに向かおうとする心が。

2024-03-03

聖土曜日を飾る寄せ書き





土曜日は春の挙句をつくった。以下はその提出句。歌仙全体は日を改めて。

朧月夜に用を足す犬
聖土曜日を飾る寄せ書き
象に望みて甘茶一服
紙風船のまろぶ坂道
ごろりと臥して吹くシャボン玉

日曜日は朝からいかんともしがたい嵐。鎧戸を下ろし、暗い中でじっとしている。昼はカレーを作るが、食後の甘いものがなにもなく、外にも買いに出られない。なにもない状態でコーヒーを飲むのが辛いとつぶやくと、夫がキャラメルコーンフレークを作ってくれる。