さいきん刊行された『原民喜童話集』のことを考えていて、子供の頃、佐藤敏直のタイトルの雰囲気が好きだったことを思い出した。「ちいさなパレット」ではなく、好みだったのは和楽器による、このあたり。
・片足鳥居の映像(1971)
・鳩のいる風景 ~二本の尺八のために~(1974)
・群青 ~三面の十七絃のための~(1981)
・灰色の風のデッサン(1978)
・糸のためのコンチェルト(1983)
「片足鳥居の映像」は、なんて詩的なタイトルなのだろうと大切に思っていて、それが原爆と関係していることに気がついたのは大人になってからだった。