2017-12-28

水原紫苑のサンクチュアリ




ロシアのさんま缶、開けてみましたら、闇鍋的なところはまるでなく、いたってふつうの味でした。2尾入り。かの地に旅行することがあれば、また食べよう。現地では、1缶45ロシアルーブル(91円)らしいので。

以下、クリスマスに考えていたこと。

処女性というのは短い詩型で扱うのがなかなか難しいモチーフ。これに対し童貞性は、現代においてもサンクチュアリとして充分機能するように感じます。それでいま、老童貞の連作がつくれないかしら、となんとなく思っているところ(明日にはすっかり忘れているかもしれない)。水原紫苑のこの歌とか、凄いですよね。

大いなる襟被(き)て死後も歩みくるザビエル汝(なんぢ)童貞なりや  水原紫苑

2017-12-25

さんまの缶詰





毎年クリスマスイヴはそれらしいごはんを食べる。でも今年は同居人が、ふつうのごはんにしようと言うので、ムール貝の白ワイン煮とラングドック地方の果実酒ですませた。

その代わり、昼間の買い出しの途中ロシア食材店に寄り、いつもなら買わないようなものを闇鍋気分で遊び買いする(祝祭なので浮かれている)。さんま(Сайра)の缶詰もその一つ。さんまを食べるの、十数年ぶりくらいなので、アタリだったらうれしい。

2017-12-23

悲しいので、お菓子を食べる。




明日はクリスマスイヴなのに、お菓子を食べている。明日もクリスマスケーキを食べないといけないのに。ああ。

そうそう、先日、ヒラメの夫婦の漢詩を探していた話。あのあと、詳しい方が比目の詩を紹介してくださり、わーいと思って読んでみると、とても悲しい詩だったのでショックを受けた。わたしの頭の中では、夫婦がエメラルドの海をすいすい泳いでいたのに、紹介された詩は死んだ奥さんを思い出しているものなのだった。

2017-12-11

みみずをめぐる随想。


こちらのサイトで、季語「蚯蚓鳴く」についての所説がまとめられている。要点がいっぱいで、読み応えがありました。一節のみ引用。

『本草綱目』の影響力を併せ考えてみると,近世日本における「ミミズが鳴く。」という見解は,10世紀以前に渡来した『古今注』の見解が根付いたものとみるより,16~17世紀ころ,『本草綱目』等を典拠とし,「陰晴」に関する見解とセットになって,改めて渡来したものと考える方が妥当ではなかろうか。(ミミズの俗信「歌女」(2))

江戸時代は、訳注のベストセラーがいくつも生まれたくらい町人階級も漢詩を読んでいたので、みみずについても、陸游の茶詩や陳師道の絶句などを知っていたと思う。二人とも有名だし、宋代の文人趣味はそのまま江戸時代の俳人たちに丸ごと吸収されたし。とくに陸游の茶詩は、みみずの鳴き声がどんな感じかわかるので嬉しい。

茶鼎声號蚓,香盤火度蛍。(陸游)

茶鼎の声は、號ぶ蚓。香盤の火は、度る蛍。
(茶釜の沸く音は、叫ぶミミズのよう。
香盤を灯す火は、巡るホタルのよう)

木揺電繞雷取龍,伏蛙號蚓溝瀆空。(陳師道)

木は揺れ、電(いなずま)は繞(めぐ)り、雷は龍を取る。
蛙は伏し、蚓は號(さけ)び、溝は空を瀆す。

2017-11-28

蒸しプリンとか、唐崎の松とか




『蒸しプリン会議』2017★秋冬コレクションの画像です(岡田由季さんの日記から、こっそり拝借しました)。去る11月23日の文学フリマで販売された冊子。残部あります。

太田うさぎ・岡野泰輔・小津夜景・笠井亞子・西原天気・鴇田智哉
装画:夜景  意匠:亞子
B7判・全8頁 頒価100円
入手方法1 メンバーから直接
入手方法2 tenki.saibara@gmail.com まで送付先をお知らせください

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きのうの日記(*このブログから削除して『カモメの日の読書』(東京四季出版)として刊行しました。「22.言葉にならないさよなら」がそれにあたります)を読んだという方から、唐崎の松の写真を頂戴しました。

唐崎の松といっても、近江八景「唐崎の夜雨」で知られるあの霊松ではなく、船の出る岸辺にある、つまり江馬細香の詩題となったかもしれない松だそうです。ありがとうございます。

2017-11-19

文学フリマ東京のお知らせ





11月23日の文フリ東京。週刊俳句(F-52)ならびに庫内灯(G-12)のブースに参加しています。

・週刊俳句(F-52)
「蒸しプリン会議 秋冬号」に「ウォータークロゼット」を寄稿。判型はB7判(てのひらサイズ)と小型ながら、プロのデザインによる可愛い本に仕上がりました(って実はまだ現物が存在しないのですけど)。造本は会議メンバーによる手作業。あ、こちらのブースには『フラワーズ・カンフー』もあります。

・庫内灯(G-12)
BL俳句誌「庫内灯 3」に「ボーン・イン・ザ・冥土」その他を寄稿。今回のテーマは越境・海外俳句。俳句の執筆者は9名。上海→満州→モンゴル→台湾→ベトナム→バンコク→ドゥブロヴニク→フランス→冥土、と越境の旅を繰り広げます。

・第二十五回文学フリマ東京
開催日  2017年11月23日(木祝)
開催時間  11:00~17:00予定
会場 東京流通センター 第二展示場
アクセス  東京モノレール「流通センター駅」徒歩1分

2017-11-17

片足の鳥のこと



さいきん刊行された『原民喜童話集』のことを考えていて、子供の頃、佐藤敏直のタイトルの雰囲気が好きだったことを思い出した。「ちいさなパレット」ではなく、好みだったのは和楽器による、このあたり。

・片足鳥居の映像(1971)
・鳩のいる風景 ~二本の尺八のために~(1974)
・群青 ~三面の十七絃のための~(1981)
・灰色の風のデッサン(1978)
・糸のためのコンチェルト(1983)

「片足鳥居の映像」は、なんて詩的なタイトルなのだろうと大切に思っていて、それが原爆と関係していることに気がついたのは大人になってからだった。

2017-11-04

現代詩食堂





少し前の話ですが「現代詩手帖」10月号刊行記念のフリーペーパー「現代詩食堂」に、須藤岳史さんが『フラワーズ・カンフー』を「食の本」としてご紹介くださいました。今朝ポストにそのフリーペーパーが届いていたので、お茶を飲みつつ拝見した次第。

あと、最近巻き終わった歌仙がこちらに。楽しい解説つき。