いま巻いている歌仙、こんどは雑の短句が回ってきた。前句を見ると匂い付けでいけそう。77はすごく苦手なので、とりあえず何も考えずじゃんじゃんつくり、使えそうなのを3句選んでメールした。今日つくったのは17句(季語あり2句を含む)。
生まれてみれば翳濃ゆき秋
すきまだらけの過去が深まる
かばんにつめるありふれし日は
戸は鳴るたとへ風死せるとも
もつるるままに言の葉を編み
いやますものの影のかずかず
寄木細工の生のじぐざぐ
世界をめぐる劇は終はりぬ
架空の島も昏れてゆくのか
夢咬みながらうたふ貝殻
おいでおいでと濡れ髪のまま
泡をなめたり詩をきざんだり
賽投げられし夜のながれだま
コルクを抜いて夜をひるがへす
存在と無とポケツトの『城』
きみが梢に結び文とは
なんで光の帆が鳴つてゐる