2021-04-05

明治時代の「ハッピー」





目の前にある紙をめくったら、十八公堂主人『珍聞奇談逸話集』の序文が見えた。「ハッピー」の一語がなんかかわいい。全文引用してみます。

滑稽とは唐人の寝言に多智円曲の象(かたち)なりといへり兎角人間は知恵をたつぷり持て円(まる)く婉(うつく)しく面白おかしく暮らさねば此世に生れた甲斐があるまいと悟つて見れば文章も子曰(しのたまはく)では滑稽コーと夜が明けずそこで昔の人の得意顔なる滑稽文をいささか取集め世の石部金吉兜流の先生達のお目にかくることとなしぬ万一お気に叶ふ所もあるなれば只に編者のハッピーなるのみならず書肆(ほんや)さん達の金もふけともなるべし。

干時(ときに)明治三十あまりふたつのとし文月の末
十八公堂主人識す

この手の文体多いですよね明治時代って。江戸時代の狂文をそのままそっくり引き継いだような。