2022-03-19

船便とマンドラゴラ



須藤岳史さんとの共著『なしのたわむれ 古典と古楽をめぐる手紙』が刷り上がり、まずは予約注文の方々へ向けて配送されているようだ。わたしも版元に「船便で送ってください」と昨日頼んだところ。なぜ船便かというと、現在日本からフランスへの航空便が全面停止中だから。到着までには早くても1ヶ月かかるみたい。いや状況が状況なので、もしかしたら行方不明になるかも。どきどき。

そんな『なしのたわむれ』よりも気になるのが、おととい発売の『小説すばる』連載中のエッセイである。柊有花さん、今月はどんな挿絵を描いてくださったのかしら?とすごく楽しみで。連載初回は、頁を開いた瞬間、心臓が音楽を奏で出したほど感動した。まるで自由な心のありようをそのまま線にしたような、それ自体がひとつの随想を象っているかのような絵だったのだ。音符をこりこりと書き込まれているうちに我慢できなくなって、わっとほどけてみずから歌い出しちゃった五線譜みたいな線、といってもいい。こちらも船便なので手元に届くのはずっと先のこと。

もういっこ。今日津田雅之さんのこんなツイートを見かけたのですが、


そういえばマンドレイク(マンドラゴラ)って、きのうの日記に書いた『健康全書』にも出ていたなと思ったので、その絵を抜粋します。これ、犬に抜かせるんですって。怖い草だから。怖いよね。ちょっと触ったとたん「ぎょゑーっ!」とか叫ばれたら。おしまい。