2022-03-29

人は変わるものである



まだ家でのんびりしている。その合間をぬって、土曜日はスケザネ図書館の撮影のために須藤岳史さんと初対面した。

撮影中、スケザネさんに「じゃあここからは、ちょっと二人だけで喋ってみてください」と言われ、困った。だって改めて考えるとよく知らない人なんだもの。ふだん連句をご一緒しているといっても、ツイッターのアカウントをもたないわたしは捌きの冬泉さんとしか接触がないし。結局、妙に初々しい、見合いの席みたいな感じになってしまったよ。ほんとごめんね、須藤さん。

動画といえば、先日のスケザネ図書館を視聴したという方が、背後に羊のショーンやミッフィーが映っていたのを見て「かわいいものが好きなんですね」とメールを下さったのだけど、かわいいものを買ってくるのはわたしではなくうちの夫である。わたしは幼い頃からぬいぐるみが苦手で親に買ってもらったことも、また自分で買ったこともない。ついでに書くと甘いものも苦手で、食べると頭がいたくなって寝込んでいたものだ。それがいまの夫と一緒にいるようになってから少しずつ耐性がつき、いまではぬいぐるみで遊ぶことをおぼえ、甘いお菓子のエッセイを書いたりなぞしている。人って変わるねえ。水着になるなんてのも昔ならば有り得べからざる所業であったが、不惑をすぎてから突然ビキニを着て狂ったように海で泳ぎ出したのだから、なんなんだろうなあ、ふしぎなもんだなあ、まったく。人は変わるものだ。これからも、ばりばりと音を立てて変わっていくだろう。