須藤岳史さんとの共著『なしのたわむれ 古典と古楽をめぐる手紙』が刷り上がり、まずは予約注文の方々へ向けて配送されているようだ。わたしも版元に「船便で送ってください」と昨日頼んだところ。なぜ船便かというと、現在日本からフランスへの航空便が全面停止中だから。到着までには早くても1ヶ月かかるみたい。いや状況が状況なので、もしかしたら行方不明になるかも。どきどき。
そんな『なしのたわむれ』よりも気になるのが、おととい発売の『小説すばる』連載中のエッセイである。柊有花さん、今月はどんな挿絵を描いてくださったのかしら?とすごく楽しみで。連載初回は、頁を開いた瞬間、心臓が音楽を奏で出したほど感動した。まるで自由な心のありようをそのまま線にしたような、それ自体がひとつの随想を象っているかのような絵だったのだ。音符をこりこりと書き込まれているうちに我慢できなくなって、わっとほどけてみずから歌い出しちゃった五線譜みたいな線、といってもいい。こちらも船便なので手元に届くのはずっと先のこと。
もういっこ。今日津田雅之さんのこんなツイートを見かけたのですが、
マンドラゴラという、引っこ抜くと奇声を上げると言われる、人参のような形をした薬草があるのだけど、この植物の刺繍作品を作った人がいます (https://t.co/SLv3hR3lV1) pic.twitter.com/CPX41cg7fj
— Masayuki Tsuda (@MasayukiTsuda2) March 10, 2022
そういえばマンドレイク(マンドラゴラ)って、きのうの日記に書いた『健康全書』にも出ていたなと思ったので、その絵を抜粋します。これ、犬に抜かせるんですって。怖い草だから。怖いよね。ちょっと触ったとたん「ぎょゑーっ!」とか叫ばれたら。おしまい。
2022-03-19
船便とマンドラゴラ
2022-03-18
イブン・ブトラーン『健康全書』
たまには休もうと思い、一昨日からぶらぶらしている。上の画像はマルセイユの欧州地中海文明博物館で見かけたイブン・ブトラーン『健康全書』Tacuinum Sanitatis。隣には『サレルノ養生訓』も展示してあって、自然と暮らしと美術と辞典とかわいいものが好きな自分にとってうっとりするような空間でした。この本、生き生きと克明で、本当に素晴らしいですよね。
2022-03-10
海とか、森茉莉とか、質問募集中とか。
手術は終わったものの、まだ日常がおぼつかなく体力増強に励んでいる。きのうも人気のない海岸をもくもくと歩いた。
先日のブログに「今度またスケザネさんとなにかやるかも」と書いたのですが、スケザネさんの司会で須藤岳史さんとの『なしのたわむれ』刊行記念対談をすることが決定しました。とても緊張しています。須藤さんと話すの初めてなんですよ。だいじょうぶかしら。ただでさえぼんやりした頭がいっそうぼんやりしている今日このごろなのに。そんなわけで現在、視聴者からの質問を募集しています。本と無関係のパーソナルな質問でもかまいません(なにしろ刊行前ですし)。募集場所はツイッターです。#なしのたわむれ刊行記念とハッシュタグをつけてツイートしてください。またこちらのコメント欄に書き込んでいただいても結構です。締め切りは3月26日午後9時。どうぞよろしくお願いいたします。
きのうは海に行く前に、一時間半ほど「空耳放浪記」の編集者Kさんとの打ち合わせがあった。Kさんが「連載していて何か困ったことはありませんか?」と優しくきいてくれるので、小学生みたいな初歩的な質問をいろいろした。そのあと、これまで生きていて一番感動した随筆はなにかといった世間話になり、わたしは森茉莉の名を上げた。森茉莉の何が素敵かって、文章の面白さは言うに及ばず、不安や苦悩や逡巡といった感情を見せないところがいい。書き手にとって文章とは生きる場所、つまり自由への闘争の現場だ。自由についてあれやこれやと書き綴るのではなく、実際に文章それ自体を自由へと解き放ってみせること。森茉莉の文章にはそういった志の高さがあり、決意があり、同志たちへの秘かなエールがある。
2022-03-04
2022-03-01
作業終了。
2月26日の「スケザネ図書館」1周年記念生放送は30分の出演予定が、トラブルを引き起こしてしまい15分しか出演できなかった。ご視聴の方々にとても申し訳ないことをした。終了後、壁を向いてひっそりと落ち込んでいたらスケザネさんから連絡があり、まだ詳しくはいえないけれど、また近々いっしょになにかしそうな雰囲気に。
と書きながらスケザネさんのツイートを見ると、クリッパーの箱の画像が。だいたいわたしはここのお茶を飲むときは、ティーバッグの袋をきれいに破って、飲みながら、ええと、こう、こんなふうに指でつまんで、じっと空いた袋を眺めるんですね。で、このじっと袋を眺めている時間っていうのが言葉のない、しんとしたつかのまで、毎回すごく幸せなんです。おそらく小ささがいいのでしょう。
それから今朝は『なしのたわむれ 古典と古楽をめぐる対話』の特典付録を書いた。なにも考えず1行目から書きすすめ、これなら30分くらいで仕上がるかと思いきや、あれやこれや細かいところを直しているうちに2時間かかった。家人に見せると「殺人事件が起こらないところが弱いね」と批評されるが、今日が締め切りだというのに今からそんな要素をもりこむのは不可能である。次回の課題としたい。
午後には須藤さんの原稿も上がり(これがとても美しい文章!)、表紙写真の候補も出そろって、あとは本当に刊行を待つのみ。3月23日刊行なので、手元に届くのは4月中旬といったところか。
ちなみに特典付録付きの『なしのたわむれ』は素粒社のオンラインショップでも購入できます。日本国内は送料無料です。お支払いはクレジットカード決済、コンビニ決済、翌月後払い、PayPal、銀行振込、キャリア決済、楽天ペイ対応とのこと。さてクリッパーでも飲むか。
と書きながらスケザネさんのツイートを見ると、クリッパーの箱の画像が。だいたいわたしはここのお茶を飲むときは、ティーバッグの袋をきれいに破って、飲みながら、ええと、こう、こんなふうに指でつまんで、じっと空いた袋を眺めるんですね。で、このじっと袋を眺めている時間っていうのが言葉のない、しんとしたつかのまで、毎回すごく幸せなんです。おそらく小ささがいいのでしょう。
それから今朝は『なしのたわむれ 古典と古楽をめぐる対話』の特典付録を書いた。なにも考えず1行目から書きすすめ、これなら30分くらいで仕上がるかと思いきや、あれやこれや細かいところを直しているうちに2時間かかった。家人に見せると「殺人事件が起こらないところが弱いね」と批評されるが、今日が締め切りだというのに今からそんな要素をもりこむのは不可能である。次回の課題としたい。
午後には須藤さんの原稿も上がり(これがとても美しい文章!)、表紙写真の候補も出そろって、あとは本当に刊行を待つのみ。3月23日刊行なので、手元に届くのは4月中旬といったところか。
ちなみに特典付録付きの『なしのたわむれ』は素粒社のオンラインショップでも購入できます。日本国内は送料無料です。お支払いはクレジットカード決済、コンビニ決済、翌月後払い、PayPal、銀行振込、キャリア決済、楽天ペイ対応とのこと。さてクリッパーでも飲むか。
先日の生放送で小津夜景さんがイチオシにあげてらした、クリッパーのハーブティーを買ってきた。
— 渡辺祐真/スケザネ (@yumawata33) March 1, 2022
香り高くて、リラックスできる。
そして、近々、小津さんと再び何かできることになりそうです😆
しかも最高に理想的な形で!
続報をお待ちください! pic.twitter.com/BiDjJfOKNL
2022-02-21
【新刊】『なしのたわむれ』をめぐるあれこれ
ヴィオラ・ダ・カンバ奏者須藤岳史さんとの共著『なしのたわむれ 古典と古楽をめぐる手紙』(素粒社)が3月23日に発売されます。
大きさは四六判。装丁は平凡社STANDARD BOOKSでおなじみの重実生哉さん。おまけつきの予約情報など、また追ってお知らせします。
『なしのたわむれ』は東海教育研究所のウェブマガジン「かもめの本棚」に連載した往復書簡が元になっています。「手紙か、興味ないな」と思ったあなた。安心してください。手紙といってもそれぞれが独立したエッセイとして読める体裁にしてありますゆえ。また「連載中に読んだよ」というあなた。この本の加筆修正は半端じゃありませんよ。ばんばん大鉈振るってます。小津のパートに至っては大鉈を振り回しすぎて、100%新作エッセイになってしまったものもひとつやふたつじゃありません。そんなわけでご覧いただく機会がありましたら幸いです。
ところで、今朝ひさしぶりに会った人に『なしのたわむれ』の装丁を見せたら「タイトルはなんていうの?」ときかれたんです。それで「無のゲームだよ」と教えたんですが、そこにまた別の人がやってきて同じ質問をされたので、今度は「梨のジュースだよ」と答えました。この装丁だったら「梨のジュース」でも間違いじゃないな、と思って。
『なしのたわむれ 古典と古楽をめぐる手紙』
著者:小津夜景・須藤岳史
装幀:重実生哉
定価:1,800円+税 本文ページ数:232 寸法:四六判
発行所:素粒社 2022年3月23日刊行
大きさは四六判。装丁は平凡社STANDARD BOOKSでおなじみの重実生哉さん。おまけつきの予約情報など、また追ってお知らせします。
『なしのたわむれ』は東海教育研究所のウェブマガジン「かもめの本棚」に連載した往復書簡が元になっています。「手紙か、興味ないな」と思ったあなた。安心してください。手紙といってもそれぞれが独立したエッセイとして読める体裁にしてありますゆえ。また「連載中に読んだよ」というあなた。この本の加筆修正は半端じゃありませんよ。ばんばん大鉈振るってます。小津のパートに至っては大鉈を振り回しすぎて、100%新作エッセイになってしまったものもひとつやふたつじゃありません。そんなわけでご覧いただく機会がありましたら幸いです。
ところで、今朝ひさしぶりに会った人に『なしのたわむれ』の装丁を見せたら「タイトルはなんていうの?」ときかれたんです。それで「無のゲームだよ」と教えたんですが、そこにまた別の人がやってきて同じ質問をされたので、今度は「梨のジュースだよ」と答えました。この装丁だったら「梨のジュース」でも間違いじゃないな、と思って。
+ + + + + + + +
目次(◆は小津筆、◇は須藤筆)
はじめに◇
Ⅰ
第1信 ◆ きらめくらくがき
第2信 ◇ 耳は意味を探してしまう
第3信 ◆ なしのたわむれ
第4信 ◇ 辺境への誘惑
第5信 ◆ ことばはこばと
第6信 ◇ 音のこどもたち
第7信 ◆ ありやあらずと
第8信 ◇ 詩と道と
第9信 ◆ 存在の青い灰
第10信 ◇ 片隅と世界と
第11信 ◆ ゆめにめざめる
第12信 ◇ この地上で
Ⅱ
第13信 ◇ 日曜日の午後の軽い手紙
第14信 ◆ 文(ふみ)と不死
第15信 ◇ うちのそと
第16信 ◆ ふわふわふうみ
第17信 ◇ 未来を読むこと
第18信 ◆ ものがたりのはじまり
第19信 ◇ 隠された接続詞
第20信 ◆ みえないたくらみ
第21信 ◇ 間の呼吸
第22信 ◆ わたしのあだしの
第23信 ◇ 限りない広がりと空白
第24信 ◆ ふりだしにもどる
おわりに◆
おもな引用・参考文献
『なしのたわむれ 古典と古楽をめぐる手紙』
著者:小津夜景・須藤岳史
装幀:重実生哉
定価:1,800円+税 本文ページ数:232 寸法:四六判
発行所:素粒社 2022年3月23日刊行
2022-02-13
未来が楽しみな土曜日
土曜日、病院に行って驚いた。手術までしたのに血液検査の結果が少しも改善されていないのである。なんか変だなあと思いながら暮らしていたけどやっぱり変だったのだ。医者は、そんないきなりは良くならないよ、ちょっとずつだよと言う。なるほど。楽しみに待っていよう。
「週刊俳句」第773号に表紙と小文を寄稿しています。それから2月26日にスケザネ図書館の1周年記念放送に生出演します。変なことを口走るかもしれませんが、ご覧いただけますと嬉しいです。
「週刊俳句」第773号に表紙と小文を寄稿しています。それから2月26日にスケザネ図書館の1周年記念放送に生出演します。変なことを口走るかもしれませんが、ご覧いただけますと嬉しいです。
【#スケザネ図書館一周年】
— 渡辺祐真/スケザネ @原稿集中中 (@yumawata33) February 13, 2022
拙チャンネルの開設一周年を記念して、特別生放送します!
私の一人語りのほかに、超豪華なゲストの方々が来てくださいます!
↓↓↓
小川公代
俵万智
小津夜景
山本貴光
吉川浩満
伊藤賀一
(出演順・敬称略)
2/26(土)19:30から!お待ちしてます!https://t.co/3xL6uJAZ1r pic.twitter.com/yjUOrxJjn2
2022-02-08
近況日記
とうとう今朝、新刊の直しが終わった。ブログ書きたいなあと思っていたのが、やっと書けてうれしい。
ポリネシアの友達が魚屋さんの写真を送ってくれる。奥にいる魚の顔がいい。アカマンボウだそうだ。
ウィキをみると、アカマンボウは深海に棲む温血魚と書いてある。しかも魚類で唯一らしい。本当なのかしら。血があったかいから、深海でもすいすい泳ぐらしい。さらに驚いたのはアカマンボウがマンボウじゃないってこと。こんなぷっくりしてますのになんでちがいますのん。
昨日、楳図かずおの展覧会が開催されているとの報が届く。まじか。わたしはこの世界に楳図かずおより好きな人がいないってくらい彼が好きなのだ。なんど読み返しても、画伯の霊感がわたしの脳を貫通する。いいな、いいな、観に行きたいな、と思いながら眠りについたが、夢の中で楳図かずおに逢えるという奇跡も起こらず、あろうことかわたしは荒井注と昭和30年代のはとバスに乗り、雨の東京を見物しながら、井原西鶴の話なぞをしていたのだった。
ポリネシアの友達が魚屋さんの写真を送ってくれる。奥にいる魚の顔がいい。アカマンボウだそうだ。
ウィキをみると、アカマンボウは深海に棲む温血魚と書いてある。しかも魚類で唯一らしい。本当なのかしら。血があったかいから、深海でもすいすい泳ぐらしい。さらに驚いたのはアカマンボウがマンボウじゃないってこと。こんなぷっくりしてますのになんでちがいますのん。
昨日、楳図かずおの展覧会が開催されているとの報が届く。まじか。わたしはこの世界に楳図かずおより好きな人がいないってくらい彼が好きなのだ。なんど読み返しても、画伯の霊感がわたしの脳を貫通する。いいな、いいな、観に行きたいな、と思いながら眠りについたが、夢の中で楳図かずおに逢えるという奇跡も起こらず、あろうことかわたしは荒井注と昭和30年代のはとバスに乗り、雨の東京を見物しながら、井原西鶴の話なぞをしていたのだった。
切腹はたてからひいて横霞 井原西鶴
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