2018-07-01

漢詩における連句





日曜日。窓の下を電車が走っているのが嬉しくて、何度もベランダから覗いてしまいます。死んでいるみたいに音もなく滑る電車は、柔らかな鈴を一度鳴らして、いま駅に停車したところ。

今週の週刊俳句に「俳人インタビュー*小津夜景さんへの10の質問」が掲載が掲載されています。

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漢詩における聯句(連句)詩の起源は古く、漢の武帝が柏梁台に宴遊した際、諸臣に命じて各七言一句ずつ、韻を踏んで連作させた柏梁詩が始まりらしいです。26人による聯句ですが、こういうのって宴会の余興として最高に盛り上がるだろうな、と思います。また次に引用する何遜(467年?-518年?)范雲(451年-503年)劉孝綽(481年-539年)による「擬古三首聯句」は五言四句ずつの3人聯句。

家本青山下、好上青山上。青山不可上、一上一惆帳。
匣中一明鏡、好鑒明鏡光。明鏡不可鑒、一鑒一情傷。
少知雅琴曲、好聽雅琴聲。雅琴不可聽、一聽一沾纓。

青木正児『琴棊書画』によると「古歌の一章に擬する条件のもとに各人別々の趣向を立てたので、意味の連絡はないが、気脈は貫通している」タイプの連句詩。とても素敵な字面です。誰か訳してくれないかしら。