往復書簡「LETTERS 古典と古楽をめぐる対話」更新。第6回は「音のこどもたち」です。雨の日の音楽、「人はつねに愛するものについて語りそこなう」、ヴィオラ・ダ・ガンバ、リルケとブレイクの詩、音の子供たち。上はこちら、下はこちらからお読みいただけます。
ヴィオラ・ダ・ガンバはイタリア語で「脚のヴィオラ」を意味し、18世紀の後半まで使われていた楽器です。形はチェロに似ていますが、ヴァイオリン属ではなくリュートやコントラバスの仲間です。弦はたいてい6~7本で、ネックにはギターのようなフレットがあります。
今回の手紙でなにげに衝撃だったのがここ。6~7本? なんと決まっていないとは。しかも、たいてい? じゃあ5本や8本も稀にあるということ? こうした部分に、楽器という生き物の「運命」が見え隠れしていているもよう。
亡国の隠しボタンがある泉 小津夜景