土曜日の読書、更新しました(★)。北方領土の思い出です。
* * *
海へゆくと、カモメが水の上で、影文字を描いていました。
文字のかたちが移り変わってゆくのが、楽しい。
私は、これまでの人生で一番長く住んで、よく知っている場所というのが、学生時代を過ごしたパリと京都なのですけれど、このふたつの町のことは、他人から尋ねられてもうまく話すことができないんですよ。
なにも言うことがない。自分でも怖いくらいに。
で、どうしてだろうと長い時間をかけて内省するうちに、海のない土地の話はしない、といった強い傾向が自分にあることに気づきました。
海は、そこにあるだけで、私の中の柔らかい部分をきざんだり、はぐくんだり、するようです。
そしてまた私に言葉を、さらには文字を与えるものの正体も、どうやら海なのでした。
文字のかたちが移り変わってゆくのが、楽しい。
私は、これまでの人生で一番長く住んで、よく知っている場所というのが、学生時代を過ごしたパリと京都なのですけれど、このふたつの町のことは、他人から尋ねられてもうまく話すことができないんですよ。
なにも言うことがない。自分でも怖いくらいに。
で、どうしてだろうと長い時間をかけて内省するうちに、海のない土地の話はしない、といった強い傾向が自分にあることに気づきました。
海は、そこにあるだけで、私の中の柔らかい部分をきざんだり、はぐくんだり、するようです。
そしてまた私に言葉を、さらには文字を与えるものの正体も、どうやら海なのでした。