2019-01-26

春めく夜の





今週の「土曜日の読書」は岡本太郎『美の呪力』から夜について書きました。夜の散歩って普段は犬連れの人ばかりですけれど、この日は満月だったらしく手ぶら派が多かったです。

で、このたび『美の呪力』を読んではっと思い出したんですが(本の文脈とは無関係なのでそのつもりで)、自分は本当に長い間〈闇〉がイヤだったんです。

だって、やっぱり人って、紛れもなく〈闇〉から生まれてきたわけじゃないですか。言ってみれば〈闇〉は人と親和性の高い、自己愛的な空間なんですよね。あと〈闇〉の中で聞こえる声はすべて自分の声であり、ゆえにいかなる言葉も独我論にすぎないというのもある。

でも近年は、そういった話が完全にどうでもよくなりました。

俳句を知って、素敵な人と出会って、自分もそうありたいと願うようになってから、否定的な価値付けに意識が向かなくなったというか。

脇目もふらず楽しく生きる時間しか、もう自分には残されていないんだって思うようになった。

  と、こうして文字で書くとなんだか凄くなっちゃうんですけど、実際のところ、てへ、ってなくらいの話なのでよろしく。