2017-07-04

生まれた日のこと。




あの、とつぜん変な話をしますが、ずっと会いたかった人と会って、涙が溢れたことってあるでしょうか?

自分はこの手のことに関してかなり残念な性格で、おしなべて人間への思い入れが薄く、今までそういった経験がなかったんですけど、今日このわたしに図らずもそれが起こったんです。

びっくり。

で、どうしてそんなことが起こったんだろうと少し考えてみたところ、なんと「いろいろ思うことがある程度に、この人(小津のこと)も長く生きてきた」ってことが判明しました。

あと、わたしのような野良俳人も決して木の股から生まれてきたわけでなく、先人の影響あってここに存在するわけでありますが、どうやらわたしは今日会った人のことを「わたしを生んでくれた人」のように思っていたみたいです。この人がいなかったら、自分は生まれる前に死んでいったのだろうな、と。

わたくしといふわたくしをひとりづつたたきおこして生涯終はる  小池純代