2018-02-04

愛と戦争と女の自立




空をとぶのは楽しそうですが、スピードが苦手なので飛行機を好きになれません。そういえば、かもめのジョナサンも、とぶということが人生を極めることと関連づけられていて、自分の好みとはかなり違いました。断片的にみると、素敵な文章がいっぱい詰まっているのに。こんなのとか。

すベてのカモメにとって、重要なのは飛ぶことではなく、食べることだった。だが、この風変りなカモメ、ジョナサン・リヴィングストンにとって重要なのは、食べることよりも飛ぶことそれ自体だったのだ。その他のどんなことよりも、彼は飛ぶことが好きだった。(リチャード・バック『かもめのジョナサン』五木寛之訳)

それはそうと、写真のような飛行機をみると、わたし『キャンディ・キャンディ』の戦争の描写を思い出して、きゅん、となるんですよ。わたしは『若草物語』のジョーや『赤毛のアン』のアンのような、女の子が自立して立派な職業婦人になってゆく少女小説がかなり好きで、しょっちゅう思い出しては一人でじーんとしているんですけど、なかでも〈愛と戦争と女の自立〉は一つの王道パターンですから、とりわけ、きゅん、としてしまう。

『キャンディ・キャンディ』では、キャンディは物語最後のシーンでやっと巡り合った〈丘の上の王子様〉と結婚せず、看護師として生きていくことを決意しますが、この作品が少女たちの魂をかっさらって不朽の名作となり得たのは、やはりこのエンディングの選択の力強さですよね。

広大な世界、躍動する未来に向けて、すっくと立つ感じが最高。

この手の作品を日本を舞台として書くと、明るく乾いたエンターテイメントに仕上げるのは難しそう、とも思います。