2018-09-05

ことば、ことり、ひかり。





デスクトップ用にしたくて、ルーク・ステファンソンの写真をグーグルの画像検索で眺めているのですけど、どれもよくて選べず、日を重ねること幾日。初秋らしいのって、どれだろう…。

ゆつくりと掃く音のして小鳥村   田中裕明
研究所の空ひろければ小鳥かな
大空の一塵として小鳥くる
小鳥来るここにしづかな場所がある
亡き人の兄と話して小鳥来る
人生に小鳥来ることすくなしや
小鳥来てこの膝小僧だけまるし
遊ぶ日と決めて朝から小鳥来る
小鳥来てたちまち冷ゆるまつげかな

静謐な光。長谷川潾二郎の「現実は精巧に造られた夢である」という言葉を思い出したりもする。現実を夢として捉えるのは、イデアを愛して生きるということ。はるか彼方にあって、届かないものたち。小鳥もまた。

もし共に生きるなら朝 きぬぎぬのダイアローグの記憶は淡く
小津夜景