高啓の詩「胡隠君を尋ねる」にはファンが多い。
ファンが多いというのはオマージュもまた多いということで、その実例として『カモメの日の読書』では作品をいくつか引いたけれど、また新たに大須賀痩玉の詩「人を訪う 高青邱の韻に次す」を見つけたのでメモ。
「柳のそとの柳のそとの柳/花のまえの花のまえの花」というコンクリート・ポエトリー的なフォルム。それでいてミニマリズム一辺倒にならない、花と柳のかもしだす春爛漫の演出がいい。陸游の詩句「柳暗 花明 また一村」を連想させる光のコントラストも華麗だ。
渡水復渡水
看花還看花
春風江上路
不覺到君家
水を渡り また水を渡り
花を見 また花を見る
春風 江上の路
覚えず 君が家に至る
ファンが多いというのはオマージュもまた多いということで、その実例として『カモメの日の読書』では作品をいくつか引いたけれど、また新たに大須賀痩玉の詩「人を訪う 高青邱の韻に次す」を見つけたのでメモ。
柳外柳外柳
花前花前花
行尋花柳路
春色在君家
柳外 柳外の柳
花前 花前の花
行きて尋ぬ 花柳の路
春色 君が家に在り
「柳のそとの柳のそとの柳/花のまえの花のまえの花」というコンクリート・ポエトリー的なフォルム。それでいてミニマリズム一辺倒にならない、花と柳のかもしだす春爛漫の演出がいい。陸游の詩句「柳暗 花明 また一村」を連想させる光のコントラストも華麗だ。