2019-02-23

本に書く





今週の「土曜日の読書」は河盛好蔵『回想の本棚』から献辞について書きました。

文中、鈴木信太郎のことを書きましたが、似たようなことをしても、ホモソーシャル的な共同体愛を感じさせる人もいれば、立派な変態にみえる御仁もいるのが世の中というものです。なお本の取り扱いに関しては自分にも奇癖がありまして、それは「お気に入りの本に香水を振り、胸の上に乗せて昼寝をする」というのなんですけれど、こういうのも見ようによっては変態性を秘めているかもしれません。

サイン(autograph)については、欲しいと思っても内気なので言い出せず。それでも今まで二人の方に勇気を出してお願いしたことがあります。一人は長倉洋海。私は、トークショーに足を運んだことがあるの、唯一この方だけなんですよ。しかも3回も聴きに行っているの。おそらく相当好きなのでしょう。で、もう一人がエリック・ハイドシェック。この方は、たまたま話す機会があった時、サインをもらうついでに「いつか、あなたのベートーヴェンのソナタ28番を聴いてみたいです」と言ってみたら、その一年後、本当に全楽章通しで弾いてくれました。なんの前置きもなく「弾きます」とだけ言って、いきなり弾き出したのです。フレンドリーすぎる!!! ええっと驚きつつも、ああ、一年も前の言葉を覚えていてくれたんだ、なんて柔らかな心を持った人なのだろうって感激した。