おとといの日記「消えるウクレレ」に拙句を引用したのですが、あれはもともと、なかはられいこさんと西原天気さんと巻いた歌仙での付け句が原型にあります。その時はどんな流れだったのかと言いますと、
鍵穴越しのアタカマ砂漠 気
ウクレレを小脇に忍び逢ふことも 景
いやんなつちやふ小皺も好きで れ
こんな感じ。で、わたしこの、なかはられいこさんの付け句が好きなんですよ。牧伸二と小皺で、恋を表現する意表。なかはらさんって、折にふれ爆弾みたいな付け句を放り込みます。同歌仙にはこんな流れも。
ままよ磁針が三途の川を 景
九杯目からは手酌の花の宴 気
囀るやうな久保田の財布 れ
この爽快感! どれだけ太い財布なのでしょう。春の季語「囀る」の調理の仕方も、あっと驚くヌーヴェル・キュイジーヌ。まったくもって川柳作家というのは粋ですね。
約束はただのあじさいだったのに なかはられいこ