2018-06-11

鳥の図鑑





道を歩いていて、蔓のうねりに目を奪われる。近づいてしばらく眺めていたら、ふとカール・ブロスフェルト『芸術の原型』が思い出され、それから内田清之助へと連想は及んだ。

あのひとのブックデザインは、なぜあんなに綺麗なのだろう。あの時代の図鑑の中で、どれもひとつ頭が抜けている。

もっとも内田清之助は一冊も手元にない。図書館で『画と鳥』『鳥學講話』などを眺めたことがあるだけ。『日本の鳥』も鳥の姿と彩色とが味わい深いのだけれど、今日はじめて箱入を見てしまった。もう溜め息しか出ない。こんなかわいい図鑑ってありなのかしら。