2021-10-04

ゆらゆらした一日





昨夜とある原稿をメールで送ったあと、いま自分がひとつも締め切りのない状態であることに気がついた。

そんなわけで、心の羽根がそよそよしてる(軽くて)。

白雲に心をのせてゆくらくら秋の海原思ひわたらむ/上田秋成

琵琶湖に遊んだ折の一首。「ゆくらくら」はゆくらゆくらの省略形で、ゆらゆらと揺れ動くさま。万葉集に、

大船のゆくらゆくらに思ひつつわが寝る夜らは数(よ)みも敢へぬかも

と結ぶ長歌があるそうで、秋成はこれを下敷きにしたのだろうとどこかの本に書いてあった。