2021-10-08

スタニスワフ・レムの墓





蜂谷一人さん執筆の歳時記「キゴサーチ」、本日はわたしの〈そらりすの光を曲げてこすもすは〉が挙がっていて、『ソラリスの陽のもとに』の作者スタニスワフ・レムにかんするこんなエピソードが綴られていました。

閑話休題。知り合いの翻訳家の方が、ポーランドのレムの墓に詣でたことがありました。蠟燭や小石、菓子やマロニエの実がぎっしりと供えてあったそうです。その時のビデオを見せてもらったのですが、クロウタドリの声が木立にこだましていました。小石を供えるのはユダヤの習慣。菓子はレムが甘いもの好きだったから。彼のマロニエの実への執着は「高い城」に描かれています。

光景が目に浮かぶような文章。実際の墓が見たくなってGRAVESで検索してみたのがこちら。すごくかっこいい。お供え物が多いのも印象的。あと写真・ポーランド語翻訳・デザイン等を手がける芝田文乃さんのブログにも墓参記が。散策に良さそうです。

この歳時記、掲句の他にも〈あさがほのかたちで空を支へあふ〉〈あたたかなたぶららさなり雨のふる〉等が紹介されています。