2016-12-01

坂本直行のスケッチブック



ここ2日ばかりの記事が伴侶(京都人)に評判が悪い。困ったものである。あまりに評判が悪いので、わざともう一回、六花亭の話を書くことにした。

わたしの育った家では六花亭の包装紙を描いている山岳画家・坂本直行の絵が飾られていた。わたしもいつか機会があれば飾ろうと思い、とりあえず何冊か絵葉書のセットを手元に保管している。こういった思いつきも、関西でつんだナショナリスト修行のたまものである。

坂本直行は龍馬を輩出した土佐坂本家の八代目当主。龍馬から見ると甥の孫にあたる。北大で農業を学び、東京で温室園芸に携わり、六花亭の包装紙を描いているという経歴のせいで、地元北海道でも植物画家のように思われている直行だが、中札内にある彼の記念館や札幌にある松山額縁店のサイトで、山のスケッチブックを眺めることができる(画像はすべて松山額縁店のサイトから借用)。


また数百冊あった直行のスケッチブックの内136冊は北大山岳部に寄贈されており、2534点の絵がこちらでアーカイヴ化されている。


スケッチブックは大部分が着色され、知的な線と明快な色が特徴。日記風に文字が入っているのも多く、どれだけ描いても描き飽きないほど山が好きなのがわかる。折よく北海道大学総合博物館では2016年11月4から2017年1月9日の間、坂本直行生誕110年記念企画として「直行さんのスケッチブック」展を行っているようだ。