心というものを「存在する」とか「存在しない」とかいった議論があるけれど、昔、こんな感じの文章(出典失念)を読んだことがある。
まぎれもなく心は「存在する」。ただそれは、物体のような在り方で把持されるのではなく、むしろ炎や霧や虹の仲間だということ。
つまり、わたしが考え、また感じるとき、わたしとは虹のように存在するのである。
蝋燭は物体であり、炎は現象である。ちょうどそれと同じように、人間は物体であり、心は現象である。
まぎれもなく心は「存在する」。ただそれは、物体のような在り方で把持されるのではなく、むしろ炎や霧や虹の仲間だということ。
つまり、わたしが考え、また感じるとき、わたしとは虹のように存在するのである。
亡き妻の全身重し虹のなか 渡辺松男