2018-11-26

「型」を受け入れるとき





きのう書いた「型にはオモテもウラもない」というのは宮本武蔵の言葉です(メールで質問されたので、こちらにも書いておきます)。ざっくり言うと、何かを学ぶときはその人の個性に合わせて知る順番も変わるのが当然で、こういった順番で学ばなきゃならないなんて作法はない、といった話。武蔵は「研鑽の先に奥義や秘伝があるわけじゃない。そもそも奥義や秘伝といった考え方自体が間違いなんだ」とも言っています。
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閑話休題。「型」を受け入れるとき、自分をからっぽにするじゃないですか。あれが好き。

勇気を出して手に入れた、とても充実した空虚です。

その空虚な身体で、流れ込んでくるものを受け止める不思議さ。それに応えようとして芽生える言葉。力を抜いたまんま、ヴォルテージを上げたり下げたりせず、普段の表情、声、存在感そのままに、話すように詠ってみる。

そういえば今日ね、外を歩いていて、ふと空をみあげると、口をぱっくりあけて空が笑っていたんですよ。真っ青に。その笑いがすごくおおらかで、気持ちよく吸い込まれて、あ、力を抜くってこういう感じだったなと、久しぶりに思い出したんです。