2020-09-19

アドリアーン・クーネン『魚の本』



仏題は《Livre de poissons 1580》。たこぶねの表紙に惹かれて購入したら、内容もすばらしい本でした。1580年刊。

アドリアーン・クーネン(Adriaen Coenen)は漁港スヘフェニンゲンの漁師で魚屋も営んでいたオランダ人。63歳のときに彼が出会ってきた魚の特徴をまとめようと思いたち、1577年から1580年にかけて水彩で描きためていったのだそうです。登場するすべての生き物が、手描きの額装で飾られています。
漁師ならではの詳細な解説は、16世紀の北海の漁業活動の情報源として参考にされているとのこと。
砂浜の生き物と海の帆船。わお、夢のようではありませんか!
漁師。自画像かしら。髭もおしゃれ。
くじら。クーネンの鯨の絵ばかりを集めた"The Whale Book”という本が出ているのを発見。欲しい。
原書は410ページなのですが、この本は62ページしかありません。
こちらに何枚か、未見の絵がありました。
COLLECTIONS / IMAGES Adriaen Coenen's Fish Book (1580)