アネモネのモネのあたりを飛ぶような
痛点に鳥の切手を貼るような
ざっくりと言えばラ・フランスのような
吉松澄子
『川柳スパイラル』6号より、すべて「〜のような」で終わる8句連作。軽い言葉と深い質感。
灯台の、ない町に住むB・キートン
いなだ豆乃助
綺麗な仕上がり。読点、語彙、仮名のバランスがよく、さらに無意味が入念に構造化されている。この手の句の方程式というのはあってないようなもので、ほんと一回ずつが勝負ですよね。
無 ホカホカねえさん以外すべて虚無
川合大祐
こちらは通訳不可能な無意味。〈ホカホカねえさん以外〉の部分、すごい観察力。それから川合さんの連載小説ですが、そこはかとなく草野原々の香りを嗅ぎました。なんでだろ。