用があって、江戸時代の〈世界〉をしばらく調べていました。その一部をブログにメモ。
すみがまや鞍馬の奥の別世界
嘯山『葎亭句集』
さらりと戸明かりしぐれの幾世界
淡々『淡々句集』
水鳥やちよつちよとのぞくあの世界
素人『西国曲』
松葉散る戸ざしや爰(ここ)を何世界
居士 『北国曲』
鳥わたる越後の内に幾世界
居士 『北国曲』
よし爰(ここ)も同じ夏野の娑婆世界
杉高『北国曲』
人の子を手に葉に乗せる銀世界
古鳥『柳多留』
入相のかねに花咲く一ト世界
シクト『柳多留』
『淡々句集』の松木淡々(1674-1761)は半時庵流という俳風で人気をあつめた人。伝授書を乱発して豪華な生活をおくったそうです。