2019-08-05

江戸時代の世界観メモ(1)





用があって、江戸時代の〈世界〉をしばらく調べていました。その一部をブログにメモ。

すみがまや鞍馬の奥の別世界
嘯山『葎亭句集』

さらりと戸明かりしぐれの幾世界
淡々『淡々句集』

水鳥やちよつちよとのぞくあの世界
素人『西国曲』

松葉散る戸ざしや爰(ここ)を何世界
居士 『北国曲』

鳥わたる越後の内に幾世界
居士 『北国曲』

よし爰(ここ)も同じ夏野の娑婆世界
杉高『北国曲』

人の子を手に葉に乗せる銀世界
古鳥『柳多留』

入相のかねに花咲く一ト世界
シクト『柳多留』

『淡々句集』の松木淡々(1674-1761)は半時庵流という俳風で人気をあつめた人。伝授書を乱発して豪華な生活をおくったそうです。