2020-02-14

酒とバラの日々




昨日触れた「薔薇の谷」ではない、白居易の薔薇詩。

薔薇正開、春酒初熟、因招劉十九、張大夫、崔二十四同飲  白居易

甕頭竹葉經春熟 階底薔薇入夏開
似火淺深紅壓架 如餳氣味綠粘台
試將詩句相招去 儻有風情或可來
明日早花應更好 心期同醉卯時盃

まさに薔薇が咲き、ついに春酒が熟す。それで劉十九・張大夫・崔二十四を招いて共に飲む。

甕の中の竹葉は春を越して熟し
階の下の薔薇は夏に入って咲いた
火ほどに濃く淡く 紅の花は蔓棚にかぶさり
飴ほどに深く甘く 緑の酒は甕台にべたつく
試しに詩をつくって友人たちを招いてみよう
もし風流がおわかりでしたらお越しください
明日の朝の花は今日よりもっとすばらしいはず
卯酒の盃をかかげ共に酔おうではありませんか

タイトルが長いです。「竹葉」というのは酒に竹を浸してつくるお酒の名前。「卯酒」は卯の刻に飲む酒を意味するのですが、卯の刻って朝の6時なんですよ。早すぎますよね。白居易は一貫して朝酒派で、卯酒の詩をいっぱい書いています。