2016-11-05

冬のリヴィエラ



森進一に「冬のリヴィエラ」というマドロス歌謡最後(たぶん)の大ヒット曲があるじゃないですか。わたしね、歌謡曲史オタクの大瀧詠一が「この歌詞、マドロスものにしてね♡」と松本隆にわざわざリクエストしたんだろうなって思ってるんですけど、実際はどうなんでしょう。いずれにせよ、バブルのあとは股旅(ですよね? 社会学的に言ってマドロスさんというのは)の系譜全体が完全にヴァーチャルな演出になってしまった。それと共にカモメの出番も本当に少なくなりました。

ところでリヴィエラの中心部というのは、フランスのニースからイタリアのサンレモへと至る地中海沿岸で、その長さは約50キロ。もともとこの辺りはサルデーニャという王国でした。ニースがサルデーニャ王国からフランスに譲渡されたのは1860年のことです。

実はわたし、ここへ来て数年間はニースがリヴィエラだと気づかなかったんですよ。だって歌のイメージだとジェノヴァって感じなんだもん。でもこうして丘の上から港を眺めると、ああここもイタリア文化圏の寄港地だなあとしみじみわかる。ね。