2016-08-28

空の飛びかた



スーパーマンの飛行原理についてはさまざまな研究があるが、あのシリーズの何がろくでもないかというと、スーパーマンが空気抵抗を最小化したポーズで空を飛ぶところ。なにゆえ寝そべって飛ぶのか。広い空を。せめて如来のように直立不動で飛ぶくらいしてほしい。超人なんだし。

タイの映画『ハヌマーンと7人のウルトラマン』(邦題『ウルトラ六兄弟対怪獣軍団』)に登場する白猿ハヌマーンは、そんな常識はずれのふるまいはしない。惚れ惚れするような「卍」のポーズで空をとぶ(やはりアメリカとは文明の尺が違う)。


この映画、前半は仏像泥棒に殺害された少年がウルトラの母の手によってインドの神である白猿ハヌマーンとして甦り、仏像泥棒を追いかけ回したあげく「仏様を大切にしないやつは死ね!」と指でつぶしてしまうお話。で、後半は、怪獣と戦う正義たちのパフォーマンス・ショー。よくバカ映画みたいに言われているけれど、なんというか、カンフー目線で見るとやたら学ぶことが多い(気がする)。それからタイ人の身体運用がとにかく面白いし、大道具もかわいいし、遺跡の雰囲気も好き。とくに最後の戦闘シーンはハヌマーンの血も涙もないふるまいがキュートです。